Collins 208U-3の修理とコントローラーの製作をしました

 今回の修理は、まず電源が入らないからでした、SWを入れると各ブレーカーが落ちます
これは、えらいもんだと思いましたが、培った技術で克服しました。
 コントローラーは、U-10と殆ど同じ構造になっています。

これが噂のCollins 208u-3だ
RFデッキの扉を開いたところ
タンク回路Plateは副同調です
自動販売機はどちらかな〜
奥の黄色いのがドライブPlateとPAGridカップリング
Bias切替のRL
オムロンのLY-4 12Vと交換
下から4番目のソリッド抵抗NG
バリコンの絶縁部にビスが引っかかっていた
お陰で共振しないはずだ
交換した部品
研究のため割ってみたら中身真っ黒
青いのが今回付けたTuneボリウム
LCコネクターのセンターコンタクト折れている
N型コネクターで製作しました
今回のコントローラです特徴は別になし
配線する前
配線しました
本体に付けるマグネットSW
裏の配線、見ても面白くない
見たいと要望が沢山あった、ATTの中身


修理の道のり
 SWを入れるとPA Biasブレーカーが落ち高圧が入るとPA Screen.Driverブレーカーが次々落ちていく現象です調べた結果Driver.Plateと
Pa.Gridのカップリングコンデンサー160PFがショートしていました、お陰でBias調整用ボリウムと直列に入っている抵抗もNGになっていました。
 Driver.Plate電圧800V Pa.Grid電圧-1000Vで電位差が1800Vボルトあり2次災害が発生していました、結構耐圧の高いコンデンサーですが
ショートした原因は、推測するところPAでの発振など考えられるところです、技術的研究からコンデンサーを割ってみました、桃太郎は出てきま
せんでしたがカーボン状の粉が沢山出てきました。
 KeyラインONでアイドリング電流が流れませんでした、これは単純にRLがNGでした12VのRLですので24Vから供給している抵抗値も変えました
24VのRLはこの回路では使用できません、これは反射電力が大きいときにRLのコイルをショートして真空管をカットOffにします、面白いでしょう。
 電源が入ったと喜びましたが、残念ながらうまく動作しません、DriverAmpの入力は入るがOutが殆ど出ませんDriverTuneを回しても出力電圧
が変化せず、そこでデップメーターの登場です、なんとどこにも共振点がありません、注意して共振回路を調べてみると、ビスがバリコンの絶縁部
の所にはまっていました、取り除くとPAが動作し始めましたがPowerがうまく出ません。
 AutTuneがうまくいきません、症状は最終ポジション6では、4カ所のTuneを手動で回せばPowerは3kw以上出ます、回路図を眺めてU-10の時
のようにサーボ回路や検知回路の研究です、U-10とはチョット構成が違い結構時間がかかりました。
 ポジション2でAutの粗調は完全にうまくいっています、ポジション5の最終AutTuneがうまくいきません、3カ所あるタンク回路のPlate Tuneがうまく
行ってないのを突き止めました、検出回路の2本Outが+2.5Vの時で同調がとれます、本来は+ - 0Vでなければいけません、2本あるダイオード
の特性の変化など原因は考えられますが、何せ小人でもなければ交換できる場所ではありません、そこでCOMに対してボリウムを入れることに
しました、サーボモーターは0Vでないと止まりませんので、このボリウムでAutの時Tuneをとりました、周波数でのトラッキングもチェックしましたが
問題なくどのBandでもAutで合わしてくれます。
 
 以上でやっと修理完了となりました。