GS-23B430MHz同軸共振型キャビティの研究

 前回の約束通り、GS-23Bにて同軸キャビティでの研究を行いました。
 ストリップライン方式と同軸キャビティとの能率を重点に、比較しました。


左前回のストリップライン方式RFAmp
右同軸キャビティと暴れ玉GS-23B
煙突長すぎ、1波長を見てました
煙突120mm、これでバッチリ共振
ガラエポチムニーが焼けてしまいました
途中にテフロンシート使用
今回実験用電源製作しました
入力部特別何も無し
ケース加工大変面倒な作業
Outピックアップ今回も沢山付けました
同軸キャビティの動作試験
Out1KWでEP2700V IP0.6A能率60%
ストリップライン方式の動作試験
Out1KWでEP2700V IP07A能率50%
208U-10の修理2台来ました関係なし


 研究報告

 今回、ストリップライン方式と同軸共振キャビティとの能率に比較と完全動作確認を研究するために、新たに試験用電源
(CG電圧、CG電流、Plate電圧、Plate電流、SG電圧、SG電流、計6連メター)まで製作して取り組みました。

 製作に当たっての、トラブルもありましたので報告します、この方式ではチムニーの材質にガラエポでも使用出来ないこ
とが分かりました、1/2共振ですのでラインエンドのZPが高くRF電圧は何万ボルトにも達します、強烈なRF電圧でガラエポも
焼けてしまい、動作不安定になります、真空管側でもZPが理論上高いのですが真空管のZPで2KΩまで下がりラインエンド
ほどRF電圧が上がらないようです、実際ストリップライン方式では真空管側に使用しているジュラコンスペーサーほ何ともあ
りませんが、ラインエンド側に使用すれば溶けてしまいます、私の場合ラインエンド側には、テフロン棒で対処しています。

 当たり前ですが、ラインエンド側に付けている同調用フラッパーですが、殆どCが0の状態で共振するように煙突を調整
することです、適当な長さで同調用のCに頼っての共振はこの部分にRF電流が流れかなりのロスを発生します、同調用の
Cが大きければこの部分での発熱、私のAmpの場合左に付いているヒートン型アンカーボルトを回して調整しますが、ライン
に近づくように共振させたとき(Cが増える)ボルトが触れないくらい熱くなるのが体験出来ました。

 肝心な、能率ですが明らかに同軸キャビティ方が10%Upは確認出来ました、同じ環境でのテストですので、ほぼ間違い
ない物と確信しています、後で理屈をこじつけるのは簡単ですが、構造的に真空管のPlateに平均にRF電圧が架かるた
めに良くなったモノと想像出来ます。

 まだ2台ほどしか製作していませんが、私なりのGS-23B使用感は、利得があまり取れないのと、私の技術的未熟もあり
すがフラッシュしやすい玉のようです、現在4本テストしていますが、このうち2本はすぐに暴れ出します、金額的にも
安いので、個人的に利用されるのは大変FBです、しかし製品として販売する気持ちには、なれませんでした。

 年内には、GS-35B(3極管)を使用してOut2KWUpを目指し、430MHzの研究を終わりにします、この玉は利得が
少ないようですので、In150W以上は必要です、それに背が高く(180mm)あり、同軸キャビティ方式になりそうです、
多分のこ玉は3極管でもありますし、おとなしいモノと想像出来、限界まで挑戦出来そうです。