GU-74B.3パラ、7-21MHzセパレートAmpの製作です。

 今回部品持ち込みで、GU-74Bの3パラAMPを製作しました、持ち込み部品は真空管、ソケット、VC、RL等です、真空管は
6本用意されていましたので、当社の2mAmpUJ-102ESでDataをとり、特性の近いモノ3本を使用しました。

 目標は、安定して3KW以上のOutです、最終テストで限界に近い動作をさせOut5KWを確認しました、この実験は安全の
ためBAND.SWの接点を使用しない7MHzのみの確認です、やはりこの球はただ者ではない事を再認識しました。

 最大Outテスト時の各電圧電流は、EP3.5KV、IP2A、ESG380V、ISG50mAと、多分スペックオーバーでしょう、ドライブは
60W程度で4KW、100Wで5KWと4KW以上では直進性に問題は残りますが、しかしOut5KW出れば嬉しくなります

 勿論出荷時には、各電圧を下げて(負荷時EP3KV.SG300V)、安全性を重視しています、この時の最大Outは4KWですが、
直進性を考えると、3.5KW程度でしょう。

今回のRF部
電源です
シャーシに部品を並べ思案中
背面にはファン2個です
背面パネル
シャーシ加工の途中です
部品を少しずつ取り付けています
メーターは上から、EP.IP.ISG
RLは小さいので2個並列にしました
BAND.SWは、CE-2500E流用
ファイナル部重要なGnd
配線終了
魔法のマッチング、50Ωで受けています
完成しました
アナライザーで入力確認
早くも完成です
3パラ集合
BNCは入力です
この配置になるまで、苦労しました
裏の配線です
余裕ありあり
電源の製作、部品並べて思案中
高圧トランスは余裕の5KVA
ギリギリという感じになりました
最終的にコモンフィルター取付ました
背面のファンです
完成したRFデッキと強力電源
ただいまテスト中
5000H、CWで測定、ウ〜ン大したもんだ
5KW時の各メーターの振れ

JA6TAY製作者から一言

 GU-74B、50本以上使用しましたが、何度も言いますが素晴らしい真空管です、但し特性の悪いモノが多いのも事実です、最近で
は2割程度は覚悟しないと行けません、完全不良は少ないのですが、IPの流れが少なかったり、エージングに時間が掛かったり、
熱ドリフトが多いなど、真空管の購入には、金額だけでなく信頼のおける業者の選択が必要です。

 今回のAmpは、私には珍しくチムニーを真空管の下に付けています、今までは上に付けて天板から抜いていました、こうすること
により、内部も風が循環して部品冷却には良い条件になります、今回BAND.SWを使用しましたので、シャーシ下にSWを取り付ける
事しか出来ず、RF部の密閉が出来なく、今までの方式を採用できず、真空管から出た熱気が内部を循環することになります、背面に
取り付けた2個のファンで強制的に吸い出していますので、思ったより熱が溜まることはありませんでした。

 Bandは最初14.21.28MHzの予定でしたが、供給されたVCが推定5KV耐圧で実測25-60PFでした、最低容量が25PFあり、GU-74B
はPlate.Cが多く3Pでは、28MHz動作に不安を感じ、7.14.21MHzに変更をしました、3Pの為Plate.Zpが低くなりますので、3KWクラス
でも耐圧4KV程度の小型VCを使用すれば、最低容量の少ないモノが使えそうです、中々都合の良いモノは入手出来ませんね、Zp
が低いお陰で、5KWOut時でも、VCに不安はありませんでした、4CX-5000RなどZpの高いモノでは、耐圧5KVでは、Out5KWでも
完全にスパークするでしょう、バキュームコンデンサーを使用すると、高耐圧で最低容量の少ないモノが多くこの点大変有利になり
ます。

 OUT.5KW時の動作環境は、EP無負荷で4KV、IP2A負荷で3.5KV弱でしたので、In.Put7KWで能率70%といつもながらの高能率
です、SG電圧も、300Vでは、Ipが最大1.6A程度しか流れませんでした、真空管のバラツキもありますが、300V以上でないと2A流
すことが出来ませんでした、勿論真空管によってSG300V以下でも、1本当たり0.7A以上流れるモノもありますが、これを不良と言っ
たら、使える真空管が極端に減ります。