LDMOS/FET研究中です、ディバイスはBLF188XR、MRF1K50Hを使用してのHF/6m、6m、2m
の実際での動作確認しました。
2019.Jun.02
スプリアスはフィルター無しで、2nd/30-40dB、3rd/10-15dBと恐ろしい値です、PP動作ですので奇数倍が極端に悪いです、
共振回路が無く単なるインピーダンスマッチングですので、この数字となりました。
フィルターは、確実に必要になります、今回6mと2mにT型フィルターを使用してDataを取りました、実用範囲になりましたが、
新スプリアス対応にはにはもう一段かコイルQを上げる事が必要のようです。
実験は、銅板厚み15mmを使用して100×200mmに2台のAmpユニット、アルミ放熱板はW127×D300mm×H63mmを使用し
ています、銅板とアルミの熱伝導には、通常のグリス、FETと銅板にはリキッドプロという水銀のような熱伝導液体を使用しま
した、なじみが悪く塗るにはコツが必要です、前後4個のファンで冷却しています。
テスト環境は、電源は菊水の60V/60Aです電圧は53Vで実験しています、Bias用電源はSW電源12V/3Aを使用しています、
Power測定はBird43で6mは1000A/2500B、2mは1000C/2500C、ダミーを使用せずBirdパワーATT-30dB(8329-300)と
ATT-40dBを繋いでスペアナ815TGに接続しています、利得が多いので入力には-10dBのATTを挿入しています。
Outの測定は、飽和電力です最近よく言われるP1dB電力(直進性が80%以下になる値)は10%以上低い値になります。
今回使用したスペアナDSA815TG、機能はよいのですが0dBmの入力では微弱な内部スプリアスが発生します、ATTを
入れてリファレンスを上げるとノイズが増えます、この辺りの設定も重要です、RBW(帯域)をAUTにするとダイナミックレン
ジが50dB程度です、マニュアルにしてRBWを狭くして70dB以上確認出来る状態で測定しています(HF/6mAmpは除く)、
スイープ時間が必要になり測定に時間が掛かりますが、ダイナミックレンジの低いスペアナではこれも重要な作業です、
スプリアス特性は、Out/1Kw程度で測定しています。
LDMOS/FET、中々感じがつかめなく思い通りになりませんでしたが、現在では体に馴染んできました、ドレイン電流とOut
先伸びの関係これが難題でした、アイドリング電流は、1.5Aに決めています、IMDを低い電力で測定した結果です、Out100W
以下ではこれでも-25dBc程度です、600-800Wが一番良く-30dBc程度です、飽和電力に近い状態では-25dBc程度ですので
、1.5Aに決めました、これ以上アイドリング電流を流しても無意味と判断しています、真空管と違って良くないですが、昔の
4CX-1000Aと同じくらいでしょうか、JAIAではIMD、dBcより現在表示しているdBは6dB良くなり25dBcでも31dBのようです。
現在ディバイスはMRF1K50Hを使用しています、BLF188XRよりHFから2mまで飽和電力が15%程度高いです、そのまま取
り替えてもそこそこ動作しますが、完全に追い込む場合は多少の定数変更は必要です、特にBiasは数個か使用しましたが
188が1.8V付近で、1K50Hは2.6V付近のようです、現在はMRF1K50Hに決めています、実験中にはディバイスを4個以上飛
ばしました、究極の研究ですのでリスクは付きものです、今となっては以前のMOS/FET(MRF150等)比べると大変強い石
であることは間違いありません凄く丈夫です、1個のディバイスで1KW以上もOutする、素晴らしい石がでてきました。
製品化も考えています、最初は2m/6mの2Band、Out定格1KWの小型Ampです、2mの基本ユニット1台で共用します実験も
成功しています、BPFを入れた状態で共に飽和電力1.2KW迄確認しました、ドレイン電流やOutの関係もまずまずです、近い
うちに完成品を発表します、次は2m、6m専用の定格2KWです、専用ユニットを2台並べて電力合成です、ただ私には電力合成
のノウハウがなく先になりそうです、少しだけ期待して下さい。
最新テストボードまずは2mから製作しました
15mm厚の銅板、3mmのタップ立てが大変な作業、やったことがある方は分かると思う | アルミヒートシンクの横SW電源Bias用、端子台は53V供給 |
入力用-10dBATT | LDMOS/FETと基板取り付け、基板は100枚作りました。 |
青い同軸(RG-402)は50Ω出力バラン用、白い同軸は25ΩOutトランス | Out先伸びせず25Ω同軸をパラにしました、推定12.5Ωでしょうか |
出力側に同軸スタブを付けて追い込みます、既に3.9PFが2個入っていますので推定合計18PFでしょうか | 同軸スタブ沢山作りました |
Bird43(2500C)でフィルター付けて、飽和電力1.3KWでしょうかまずまずです。 | BPFを付けてスプリアス除去しました |
T型フィルター、Cは12PFです、2ndでは-15dB以上、3rdは-30dB以上、通過ロスは-0.1dB以下 | 入力トランスも沢山研究しました |
フィルターなしでのスプリアス特性、3rdが低いのはディバイスが高い周波数まで増幅しないと思う | フィルターを入れました2nd/63dBc、3rd/72dBc新スプリアスOKでしょうか |
HF/6mのAmp実験、全Band、Out1KW以上確認出来ましたが、フィルターなしでの測定ですので、基本波電力は10%以上少なくなります
奥が2m、手前がこれから製作のHF/6mです | LDMOS/FETと入力基板、出力基板にはカップリングコンデンサーが付いています |
出力トランス、50Ω同軸パラです | このように取り付けます |
ドレインRFCはコアに巻いています、バランもコアに巻いています、基板は2mと同じモノで少しはみ出ました | 入力トランスコアを2個使用しました |
完成したコンパクトのユニット2台でHF/6m-2m、リニアアンプです、バランは4T | フィルターなしではこれ位はOutします、Bird43(1000H)フィルターを付けると10%以上少なくOutします |
恐ろしいスプリアス特性です、3rdは-10dBモンスターです、フィルターなしではとても使用出来ません | IMDを28MHzで測定しました、素晴らしいとは言えませんが充分実用になる範囲です |
HF/6mの基板を外して6mの研究です結構時間をかけて追い込みました、ほぼ最終段階です
Outトランスは、50Ω同軸4パラまで増やしてそこそこの値になりました、バランは2T | 見かけが悪く変更することを決意しました |
思い切って取り外しました | このような感じです |
25Ω同軸パラに変更スマートな感じになりましたが思ったよりOut先伸びしません、その後バランコアなし | Outトランスの長さを短くしました、Outもスッキリしました、ドアノブコンデンサーは25PFです最終段階 |
自作BPFを入れてスプリアスの確認です、2m同様の特性です | 最高の状態になりました、Bird43(2500B) |
フィルターなし、3rdが-20dBです、この値にするまで大変苦労しました、最初はHF同様-10dB程度でした | フィルターを入れました、2nd/54dBc、3rd/56dBc実用範囲ですが新スプリアスには、もう少し |
基本波近く+-10MHz付近でのスプリアス、スペアナに外部10dBATT追加しました内部スプのようです | ATTも沢山用意しましたDSA-815TG入力0dBmでは微弱な内部スプリアス発生がある |
菊水の電源、0-60V/0-60A強力電源ヤフオクで買いました | Bird2KWパワーATT-30dB(8329-300)更ににATTを入れて測定しました正確です |
これが熱伝導材リキッドプロ、取り扱いに注意が必要です、Amazonで購入 | IMD測定用の2Toneは、PCを使用JAIA基準の1,000Hzと1,575Hzです、これが最高です |
RIGOL DSA815TG 機能は素晴らしいがダイナミックレンジが今50dB程度でしょうか | 測定精度を上げるためメーター、エレメント沢山買い集めましたまだまだ他にもあります |
最初の頃のテストボード結構苦労しながら遊べました | 入出力のトランス狂ったように作りまくりました、これの10倍はあります |